ポリゴンメッシュの最適化

形状の見た目や必要精度を保ちながら、データ量を減らして扱いやすくすることです。
3Dスキャン後のメッシュやCAD変換前のデータで、とても重要な工程です。
主な目的は次のようなものです。
- データを軽くする
面数を減らして、表示・保存・転送・解析をしやすくします。 - 形状品質を整える
ノイズやギザギザ、不自然な凹凸を抑えて、滑らかで安定した形状にします。 - 後工程をやりやすくする
CAD化、偏差解析、シミュレーション、3Dプリント、CG表示などで扱いやすくなります。
代表的な最適化処理は次の通りです。
1. リダクション(面数削減)
三角形やポリゴンの数を減らす処理です。
ただし減らしすぎると、角部・穴・R形状・細部が崩れます。
そのため、平坦部は大きく減らし、エッジや曲率変化が大きい部分は残すのが基本です。
2. スムージング
表面のざらつきやスキャンノイズをならす処理です。
やりすぎるとエッジが丸まり、寸法が変わることがあるため注意が必要です。
3. 穴埋め(ホールフィリング)
スキャン死角などで空いた部分を埋める処理です。
単純に埋めるだけでなく、周囲の曲面につながるように補完することが大切です。
4. メッシュ再構成・リメッシュ
ポリゴンの大きさや並びを整えて、品質を均一にする処理です。
細かすぎる三角形や細長い三角形を減らし、後工程向けに安定したメッシュにします。
5. 法線の修正
面の向きがばらついていると、表示異常や解析不良が起きます。
法線方向をそろえることで、表裏の整合性を取ります。
6. 特徴形状の保持
穴、エッジ、段差、フィレット境界などを保護しながら最適化する方法です。
工業部品では特に重要です。
工業部品での考え方
工業部品の最適化では、単に軽くするだけでは不十分です。
次の点を意識します。
- 基準面や取付面は崩さない
- 穴径・溝幅・段差を変えない
- エッジを丸めすぎない
- 機能面と自由曲面を分けて考える
- CAD化しやすい面構成に整える
たとえば、鋳物や樹脂成形品では自由曲面部分は多少簡略化できますが、
ボス、リブ、穴、合わせ面は精度優先で残す必要があります。