工業用デザインモデル

工業用デザインモデルとは、製品の機能、外観、素材感、ユーザーインタフェースなどを統合的に設計する過程や、その過程で作成される具体的なモデルや図面のことを指します。これは、製品開発の初期段階で行われることが多く、製品の形状、色、テクスチャ、使い勝手など、ユーザーに提供される最終製品の「体験」を形作る要素に焦点を当てます。

工業デザインのプロセスは、通常、研究と分析(市場調査、ターゲットユーザーの分析など)、コンセプトの発想、初期スケッチ、3Dモデリング、プロトタイピング(実物大のモデルを作成すること)、ユーザーテスト、最終的なデザインの調整といった段階を経ていきます。

このプロセスを通じて、製品の使用性、生産性、持続可能性、美的魅力などが最適化され、市場での成功を目指した製品が生み出されます。工業デザインは、ただ製品を「見た目が良い」ものにするだけではなく、機能性、経済性、生産技術の観点からも製品開発を考慮する必要があるため、多岐にわたる専門知識が求められます。

 

◆作ろうとするものの形態について,機能や生産工程などを考えて構想するデザインモデル。
◆製品の設計のためにデザインを点検・する試作モデル。3Dプリンタなどの造形装置を用いた現物モデル、CADデータを用いたバーチャルなモデリングなどがある。家電製品からIT機器、自動車まで、デザイン性の検証には欠かせない工程となっています。

デザインモデルのリバースエンジニアリング

① デザインナーが作成したクレイモデル、木型モデル等を3DCAD化します。

② 3Dスキャニングデータから3DCADデータ作成、CAD/CAMに移行できます。

③ 3Dプリンター、光造形機などで試作ができます。

④ 3Dスキャニングから3DCADデータの再現精度0.05範囲。

⑤ ソリット形状でデータ出力します。(サーフェス又はパラソリット)

⑥ デザインモデル ・ ワーキングモデル

⑦実物モデルによる握りやすさの検証及び機能性の追求で完成した工業モデル etc.

<参考例>パチンコ部品、装飾部品、クレイモデル、ガラス容器、菓子型