産業用マスクの現物からCAD作成
<例>産業用マスクの3dスキャン

産業用マスクは、製造現場や建設現場、塗装、溶接、研磨、化学薬品を扱う作業などで、粉じん・ヒューム・ミスト・有害ガス・蒸気などの吸入を防ぐために使用する呼吸用保護具です。一般的な衛生用マスクとは異なり、作業環境に存在する有害物質の種類や濃度に合わせて、適切な性能・種類を選ぶ必要があります。
代表的なものは、粉じんや金属ヒュームなどをろ過する防じんマスクと、有機溶剤蒸気・アンモニア・ハロゲンガスなどに対応する防毒マスクです。日本の防じんマスクには、使い捨て式のDS・DL区分、取替え式のRS・RL区分があり、それぞれ1~3の性能区分があります。
防毒マスクでは、対象となるガスに適合した吸収缶を選ぶことが重要です。たとえば有機ガス用、アンモニア用、ハロゲンガス用などがあり、異なるガス用の吸収缶を代用することはできません。また、酸素濃度が18%未満の場所などでは、防毒マスクを使用できない場合があります。
選定時には、有害物質の種類・濃度、粉じんの性質、必要な防護性能、顔面への密着性、作業時間、呼吸負荷などを確認します。特に面体と顔の間に隙間があると、本来の性能を発揮できないため、正しい装着と密着確認も重要です。
製造業では、研磨・切削・鋳造・溶接・塗装・薬品洗浄など作業ごとに必要なマスクが異なります。日本では、対象作業によって厚生労働省の型式検定に合格した防じんマスク・防毒マスクの使用が求められるため、「マスクなら何でもよい」のではなく、作業環境に合わせた選定と管理が重要です。
