油圧制御装置部品の形状データ採取

流れ方向回路の3Dデータ採取にCTスキャン利用
油圧制御装置のリバースエンジニアリング

油圧制御装置とは、油圧ポンプで発生させた圧力油を利用して、機械の動き・力・速度・方向を制御する装置です。大きな力を比較的小さな装置で発生できるため、工作機械、プレス機、建設機械、産業設備、搬送装置など幅広い分野で使用されています。

主な構成は、油を送り出す油圧ポンプ、油を蓄えるタンク、圧力を調整する圧力制御弁、流量を調整して速度を制御する流量制御弁、油の流れる方向を切り替える方向制御弁、そして油圧を直線運動や回転運動に変換する油圧シリンダ・油圧モータです。

例えば油圧シリンダでは、方向制御弁によって圧油をシリンダの左右どちらかへ送り、ピストンを前進・後退させます。さらに流量を調整すると移動速度を、圧力を調整すると押す力を制御できます。

油圧制御装置の大きな特長は、高出力、滑らかな動作、細かな速度調整、過負荷保護がしやすいことです。一方、油漏れ、油温上昇、異物混入によるバルブの作動不良などには注意が必要で、フィルタ管理や作動油の定期点検が重要になります。

製造設備では、金型のクランプ、プレス加工、昇降装置、チャック、工作機械の送り機構、大型機械の位置決めなどに活用されています。


油圧制御装置にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる用途や機能に応じて設計されています。

1. 圧力制御弁

  • リリーフバルブ: システムの圧力が設定値を超えると、油をタンクに戻すことで過圧を防ぐ。
  • リデューシングバルブ: システム内の特定の部分で圧力を低く保つ。
  • シーケンスバルブ: あるアクチュエータが動作した後に次のアクチュエータを動作させる。

2. 流量制御弁

  • スロットルバルブ: 油の流量を調整することで速度を制御。
  • 流量制御バルブ: 一定の流量を維持する。

3. 方向制御弁

  • 電磁弁: 電気信号によりバルブの開閉を行い、油の流れの方向を制御。
  • パイロットバルブ: 操作力を小さくして大きな流量を制御。

4. チェックバルブ

  • 逆止弁: 油が一方向にのみ流れるようにする。

5. 複合制御弁

  • 比例弁: 圧力、流量、方向を連続的に制御。
  • サーボ弁: 高精度な位置決めや速度制御を行う。

6. アキュムレータ

  • ガスアキュムレータ: 圧縮ガスを利用して油を蓄える。
  • バラストアキュムレータ: バラスト(水や重り)を利用して油を蓄える。

これらの装置は、油圧システムの効率と安全性を向上させるために使用されます。


油圧制御装置の構成と動作


 

<工業用CTスキャン事例>