鋳造部品の現物から3Dデータ化

<例>鋳造部品の3dスキャン
鋳造部品の3dスキャン


鋳造部品の現物から3Dデータ化することで、図面が残っていない部品や、長年使用され摩耗した部品の形状を正確にデジタル保存できます。鋳物は複雑な曲面、肉厚変化、リブ、ボス、抜き勾配、鋳肌特有の凹凸を持つことが多く、手作業の寸法測定だけでは全体形状を把握しにくい場合があります。3Dスキャンにより現物形状を点群データとして取得し、ポリゴンメッシュ化したうえで、用途に応じてCADデータへ変換します。
取得した3Dデータは、補修部品の再製作、金型・木型の復元、加工代の確認、摩耗・変形の解析、既存CADとの比較検査などに活用できます。また、鋳巣や反り、収縮による寸法差を把握することで、品質改善や設計変更にも役立ちます。現物の形状をそのまま残すだけでなく、基準面や軸、穴位置、合わせ面などを整理して設計用データとして再構築することが重要です。鋳造部品の3Dデータ化は、部品の再生産、保守管理、品質保証、リバースエンジニアリングを支える有効な技術です。

主に以下のような特徴や工程があります。

1. 鋳造の工程

● 型作り: まず、製品の形状を再現するための型を作ります。型は通常、砂型、金型、あるいはシェル型などが用いられます。

● 溶解: 金属材料を炉で溶かし、液体状にします。溶かす材料としては鉄、アルミニウム、銅、マグネシウム、亜鉛などが使われます。

● 注湯: 溶かした金属を型に流し込みます。この作業を「注湯」と言います。

● 冷却・固化: 金属が型の中で冷却され、固まります。

● 型からの取り出し: 冷却が終わると、型から鋳造された部品を取り出します。


2. 鋳造部品の特徴

● 複雑な形状が可能: 鋳造によって、他の加工方法では難しい複雑な形状の部品を作ることができます。

● 大量生産が可能: 一度型を作成すれば、同じ形状の部品を大量に製造できます。

● 素材の選択肢が豊富: 鋳造では、鉄鋼、非鉄金属(アルミニウム、銅、亜鉛など)を幅広く利用できます。

● コスト効率: 特に大量生産時には、他の加工方法よりもコストが低くなることがあります。


3. 鋳造法の種類

● 砂型鋳造: 一般的な鋳造法で、砂を使って型を作り、溶融金属を注入します。コストが低く、複雑な形状も可能です。

● 金型鋳造: 金属製の型を使用する方法で、高精度で大量生産に向いていますが、初期投資が高くなります。

● シェルモールド鋳造: 薄い型を使用して、より細かい精度の部品を製造できます。

● ダイカスト: 高圧で金属を型に注入する方法で、薄肉で高精度な製品に向いています。


4. 鋳造部品の使用例

自動車エンジン部品、トランスミッションケース

船舶用エンジン部品、プロペラ

産業機械の部品

電気機器の筐体

建築用金物

鋳造技術は長い歴史があり、現代でも多くの工業分野で重要な役割を果たしています。

<鋳造部品の3dスキャン例>

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