介護支援ロボットの利用を考える

現在の介護施設は、少子高齢化に伴い要介護者数が増加しています。

しかし介護現場は、低賃金であり、「きつい、汚い、危険」の3kと言われ、慢性的に介助者が人手不足となっています。その為仕事量の増加により、利用者個々にあった介護援助ができずマニュアルに沿った援助だけになりがちです。そこで介助者の仕事量の減少、身体的、精神的負担の軽減を考えて、AI技術を搭載した介護ロボットの開発が進められています。介護分野は、ロボット活用の重要な場所の一つでもあり、利用者からも期待が寄せられています。

介護ロボットの明確な定義は定められていませんが、「心身機能が低下した要介護者の自立支援や介助者の身体、精神の負担軽減を目的とするロボット」を指します。

介護ロボットの種類として

  • 「介護支援型」・・・移乗、排泄、入浴など、介護業務を支援するロボットを指し、介助者の身体的、精神的負担の軽減を図ります。その他、介護時間の短縮、夜間作業の軽減などが挙げられます

2、「自立支援型」・・・歩行、食事、リハビリなど要介助者の自立を支援し、日常生活上の負担を軽減し、生活力の向上、自立した生活を援助することが目的ですが、機器を用いるため、話し合いを持ち、頼りすぎによる、廃用症候群や生活不活発症などに注意します。

3、「コミュニケーション・セキュリティー型」・・・AI技術を用いて要介護者とコミュニケーションを図り音楽や体操などのレクリエーションを行ったり、言葉を用いたコミュニケーションで、メンタルケアや見守りを行うことが期待されます。

その他介護コストの軽減、業務の効率化、人件費の低下などが挙げられます。逆にデメッリトとして導入コストが高く施設側の費用負担が大きい、操作が難しく操作練習に時間を割く余裕がないなどが挙げられます。

介護ロボットは、優れた機能ゆえに存在感はますます強くなっていくと考えられます。しかし当然ですが人間とロボットには差があります。その差をなくし、人とロボットを繋げるのがAI技術です。AI技術が進歩すればロボットに感情のようなものを植え付け、人の感情を分析することが出来ます。要介護者の多くは、不安や悲しみ、死に対する恐怖を持っているものです。その気持ちに寄り添うことが将来、ロボットにできるようになるかもしれません。