流体力学の種類

内部構造CTスキャン

空気圧機器部品現物の内部構造の3次元データ取得


流体力学(fluid dynamics)は、流体(液体や気体)の運動を扱う力学の一分野で、さまざまな種類や分野に分類されます。


1. 圧縮性流体力学(Compressible Fluid Dynamics)

  • 圧力や密度の変化が大きい流れを扱う。

  • 主に**音速に近い流れや超音速(例:ジェット機、ロケット)**で重要。

2. 非圧縮性流体力学(Incompressible Fluid Dynamics)

  • 密度を一定とみなせる流れ。

  • 水などの液体の流れや、低速の空気の流れで用いられる。


3. 粘性流体力学(Viscous Flow)

  • **流体の粘性(ねばりけ)**を考慮。

  • 実際の流れでは必ず粘性があるため、現実に即したモデル。

  • ナビエ-ストークス方程式が使われる。

4. 無粘性流体力学(Inviscid Flow)

  • 粘性を無視(理想化)。

  • 簡単な解析や理論モデルでよく使われる(例:理想流体)。


5. 層流(Laminar Flow)

  • 流れが滑らかで秩序立っている

  • レイノルズ数が小さい場合に発生。

6. 乱流(Turbulent Flow)

  • 流れが不規則で渦を巻くような状態。

  • レイノルズ数が大きい場合に発生。

  • 非常に複雑で、数値解析(CFD)によるアプローチが多い。


7. 定常流/非定常流(Steady / Unsteady Flow)

  • 定常流:時間によって速度や圧力が変化しない。

  • 非定常流:時間とともに流れが変化する。


8. 内部流/外部流(Internal / External Flow)

  • 内部流:管やダクトの中を流れる(例:配管内の水)。

  • 外部流:物体の周りを流れる(例:車や飛行機の周囲の空気)。


9. 数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)

  • コンピューターを使って流体の運動を数値的に解く分野。

  • 航空宇宙、自動車、気象予測など多くの分野で利用。

 

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