窒化ガリウムパワー半導体について

2019年5月末に豊田合成が縦型窒化ガリウムパワー半導体の開発に成功していることが報じられました。
「窒化ガリウム」と聞くと、筆者は名古屋大学の天野浩教授が高輝度の青色発光ダイオードLEDに窒化ガリウムを用いるという発明をしてノーベル物理学賞を受賞したことを思い浮かべました。
LED製品と豊田合成の結びつきはその開発当時頃からあったように記憶しています。
青色発光ダイオードでの窒化ガリウムに関する研究が窒化ガリウムを用いたパワー半導体への応用にも繋がったと考えられます。
そういうこともあって、窒化ガリウムという物質を活用したパワー半導体の開発にも成功して、生産事業計画が進行中であることに筆者は驚きました。
この縦型窒化ガリウムパワー半導体は、従来より電流容量を飛躍的に高めると発表されています。

パワー半導体について
「パワー半導体は、電力用半導体素子ともいいます。
電力用半導体素子は電力機器向けの半導体素子です。
電力制御用に最適化されており、パワーエレクトロニクスの中心となる電子部品です。
家庭用電化製品やコンピュータなどに使われている半導体素子に比べて、高電圧で大電流を扱えるのが特徴です。
高周波動作が可能なものも多いとされています。
電力用半導体素子はアナログ半導体に属する電力制御用の半導体素子です。
一般的にはパワーデバイスとも呼ばれています。」
(「」、電力用半導体素子 Wikipediaより引用)

縦型窒化ガリウムパワー半導体の用途としては、EV電気自動車やハイブリッド車の電力変換器向けといわれています。
2020年のサンプル出荷のスケジュールとなっています。
窒化ガリウムを電子線照射によって作製した赤崎勇、天野浩両氏は改めて工学的に重要な発明をされました。
産業に実際に生かすことのできる発見や発明は、モノによっては大いに世の中で活用されることもあるものなのだと筆者は感じています。
物質を加工して分子を作製する研究から、実際にその分子が世の中で生き生きと活躍する製品にまで実装されることは、そうした研究の価値や尊さを現していると考えられます。