自動運転車
車の運転は大きく「認知」「判断」「操作」に分かれ、3つの要素に人が介入せずシステムが安全に車を走らせる技術を言います。カメラやレーザー、GPSなどで周囲の環境を認識し人間が運転操作を行わなくても自動で走行できる車で、行先を指定するだけで、自律的に走行する車を言います。
日本は自動運転のレベルを米国運輸省道路交通安全局が発表した基準に基づきレベル0~6に分けています。
レベル0、手動運転・・・ドライバーがすべての運転操作を行う、「普通の車」です。
レベル1、運転支援・・・システムが、ハンドル操作かスピード調整のいずれかを
サポートします。それ以外はドライバーがコントロール
するシステムです。
レベル2、部分自動運転・・・基本はレベル1と同じですが、システムはハンドル操
作とスピード調整の両方をサポートします。複数の操
作を組み合わせることで「追い抜き」や「高速道路
での自動合流」など高度の運転が可能となります。
レベル2までは現在市販化されています。
レベル3、条件付き自動運転・・・システムが高速道路など特定の場所に限り
交通状況を認知して自動で運転します。緊急
時やシステムが作動不能になった場合は
ドライバーが運転します。2020年前半には、
高速道路で走らせたい考えで、決して「遠い
話」ではなく、「実用化目前」の話です。
レベル4、高度自動運転・・・システムが全ての運転操作を行い、故障時や緊急
時もシステムが対応します。高速道路上や決められ
た道路間などでは、運転者は何もしないほぼ完全
自動運転となります。2025年以降に高速道路上の
走行をめどにしています。
レベル5、完全自動運転・・・レベル4で付いていた特定の条件を取り払い何
の条件もなく公道を自動運転車が走行している
イメージです。現段階では「夢の車」の状態です。
自動運転車を公道で走行させるためには、安全面における技術的課題(障害物の察知、回避)や法整備など様々な問題をクリアしていかなければなりません。ただし自動運転車が実現できれば、運転負担の軽減、社会問題でもある交通事故、迷惑行為などの問題解決につながると考えられます。高齢者社会が続く日本では、安全な交通手段として「自動運転車」への期待が高まっています。今後自動運転車がどのような形で実現されていくか注目していきたいと思います。