車載向け半導体の不足


2021年新聞で車載向け半導体の不足によってクルマ製品の減産調整に入ることを表明するメーカーが相次ぎました。
ホンダや日産などです。(2021年1月上旬執筆現在)
またトヨタ自動車のクルマの生産にも影響が出そうだとも報じられています。
半導体を確保できるかによってクルマの生産状況が変わるといわれています。

車載向け半導体の需要は電気自動車や自動運転車の生産需要によって活況となっているようです。
電気自動車に搭載される半導体の量はガソリン仕様車のおよそ2倍とも言われています。
その半導体は設計するメーカーと受託生産するメーカーとに分かれて生産されているのが最近の特徴となっています。
半導体需要はコロナ下でも活況で、品薄状態となってきている結果が自動車生産計画の変更の結果となって現れはじめていると考えられます。

電動化によって先端技術の半導体需要はクルマ業界でも必須となってきていることが改めてわかります。
半導体の受託生産大手がいかにものづくりの要となってきているかを感じます。
これはスマホやパソコン、タブレットなどのデバイスに関しても同様であることは明白です。
筆者は現代は微細化かつ高性能化された、そして省エネ化されてきた半導体の恩恵を受けて仕事や生活をしていることを改めて意識します。
クルマのメーカーは半導体の入荷状態が生産に直結する事態となってきていることを改めて再認識しているようです。
これは新しい流れの1つと考えられます。

また、2021年1月には韓国の現代自動車の関係者から、アップルが電気自動車EV参入に向けて現代自動車と交渉しているという情報がもたらされました。
アップルは独自のチップ、半導体生産設計に世界一流の強みを持っており、この動向はものづくり的には注目です。
未来の電気自動車は半導体の塊となるとも言われたりしていて、アップルにとってはものづくり上の自然な流れなのかもしれません。
自動車が未来にどういうシェアや仕様となっていくのかが、現在のものづくり的には最も重要な見方捉え方の1つであることは間違いないと考えられます。