3dスキャンデータ ソリッド化

3Dスキャンデータをソリッド化（ソリッドモデル化）するとは、点群やメッシュデータから**実体のある3D形状（CADのソリッドモデル）**を生成するプロセスです。これにより、設計変更や解析、加工用のデータとして活用できます。

🔧 ソリッド化のステップ（一般的な流れ）

ステップ 内容
1. スキャンデータの取得 3Dスキャナで対象物を計測（点群データ or メッシュデータを取得）
2. ノイズ除去・穴埋め処理 スキャンの乱れや欠損を修正
3. メッシュ生成（STLなど） 点群 → ポリゴンメッシュ化
4. リトポロジー（必要に応じて） メッシュの構造を整理し、後処理しやすく
5. NURBS変換／境界サーフェス作成 メッシュを滑らかな面（NURBS）に変換
6. CADソフトでソリッド化 サーフェスを閉じてソリッドモデル（STEP, IGESなど）として保存

🛠 主な使用ツール（ソリッド化対応）

分類 ソフト名 特徴
モデリング Geomagic Design X 高精度なスキャン→CAD変換（業界標準）
モデリング MeshLab（無料） メッシュの編集やリメッシュに便利
CAD SolidWorks / Fusion 360 ソリッドモデルへの変換・編集可能
モデリング Blender（無料） モデリング可能、ただしCAD向きではない
測定 PolyWorks 工業測定向け、CAD出力も可能

💡 ソリッド化の注意点

  • 完全な閉じた形状が必要（隙間があるとソリッド化不可）

  • メッシュが粗すぎたり細かすぎたりすると失敗しやすい

  • 寸法精度が必要な場合、CADベースの再設計（リバースエンジニアリング）が必要

📘 用語補足

  • 点群（Point Cloud）: スキャンによって得られる無数の点の集合

  • メッシュ（Mesh）: 点を面（ポリゴン）でつないだモデル。STL形式が主流

  • ソリッドモデル: 完全に閉じた、厚みを持った3Dデータ。STEPやIGESで保存

 

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