TSMC熊本の工場、トヨタ自動車など半導体へ出資について

TSMC熊本に第2工場を設ける
2024年2月上旬、TSMCが6nm品の量産を目指す熊本の第2工場を新設する計画であることが報じられました。
TSMCの第1工場では12~28nm品の量産を2024年中に開始する計画です。
TSMCは米国や欧州でも新工場を設け稼働させる予定です。
TSMCとは台湾積体電路製造という台湾の世界で先端半導体生産のトップシェアを誇る半導体受託製造メーカーです。
超微細化で研究・開発が進行する先端半導体は台湾のTSMC、韓国のサムスン電子が現在3nm品の世界最先端半導体製品の製造技術を持っています。

自動車製造業界でもクルマ搭載向けSoCシステムオンチップの開発・製造が重要視されはじめています。
TSMCの日本・熊本工場の運営子会社はJASMといいます。
そのJASMにトヨタ自動車が出資することが2024年2月6日、TSMCによって発表されました。
日本での先端半導体供給網の構築はカメラ関連・周辺技術や未来の自動車製造に必要とされていく可能性があるようです。

クルマの頭脳となる先端半導体
自動運転や運転支援システムの搭載を想定する未来のクルマの頭脳にも、
超微細な回路設計でできた半導体を組み合わせた設計を施したSoCシステムオンチップが必要となると言われています。
スマートフォンやタブレット、高性能PCなどに採用されてその製品とともに進化を遂げてきた先端半導体が、
今後数年内に電気自動車や自動運転車にもそれに適した製品を開発・製造して採用されていく将来が想定されます。
トヨタ自動車の佐藤恒治社長はソフトウェアによって制御され機能更新されていくクルマの将来像にも言及しています。
トヨタグループ内で、ダイハツや豊田自動織機の認証不正で問題は起きているものの、
トヨタ自動車の業績も時価総額も伸びており(2024年2月上旬執筆現在のところ)、
電気自動車バッテリーEV製造やソフトウェア制御による新しい次世代自動車製品への開発・投資など生き残りをかけたクルマづくりはこの数年が正念場となっていきそうです。