基本的なブーリアン演算
CAD(Computer-Aided Design、コンピュータ支援設計)におけるブーリアン演算は、3Dオブジェクトの形状を合成したり、切り取ったり、あるいは交差したりするために使用される手法です。この操作は、異なるオブジェクト同士を組み合わせて新しい形状を作成する際に非常に重要です。具体的には、次の3つの基本的なブーリアン演算がよく使われます。
1. ユニオン(Union / 和)
- 2つ以上のオブジェクトを合体させて1つのオブジェクトにする操作です。
- 例えば、球体と立方体をユニオン操作すると、それらが重なっている部分を含む1つのオブジェクトとして扱われるようになります。
- 設計の際、複数の部品を一体化するために使用されます。
2. サブトラクション(Subtraction / 差)
- あるオブジェクトから別のオブジェクトを切り取る操作です。
- たとえば、立方体から球体をサブトラクションすると、立方体の中に球体の形の穴が開いた状態になります。
- よくある例として、ネジ穴や凹みのような部分を作成する際に使われます。
3. インターセクション(Intersection / 積)
- 2つのオブジェクトが重なっている部分のみを残す操作です。
- 例えば、立方体と球体の重なっている部分のみを残すことで、その共通部分の形状を新しいオブジェクトとして扱えます。
- インターセクションは、特定の形状の共通部分を抽出したい場合に便利です。
これらのブーリアン演算は、設計やモデリングの効率を上げ、複雑な形状を簡単に作成するための基本ツールとして使われています。しかし、ブーリアン演算はジオメトリの複雑さが増すと計算負荷が高くなり、特に曲面や多角形が多い場合には計算エラーが発生することがあります。そのため、実用的にはジオメトリの整理や最適化も必要とされます。
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